black of white
- 作者: ポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/03/01
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 46回
- この商品を含むブログ (166件) を見る
見張りを依頼された探偵のアイデンティティーが解けていく物語です。
- ブルーという探偵が見張りを依頼される
- 見張る相手のブラックはなかなか動かない
- 依頼主のホワイトが結構胡散臭い。
- 気がつくと、ブラックに親近感を持つブルー
って感じで、自分の仕事が分からなくなり、色々と自我が解けていくような物語でした。
純粋に、あまり肩肘張らずに楽しめるエンタメでしたよ。
たぶん純文っぽく深読みとかいくらでもできるとは思うけど。
名前が「色」なのは、たとえば「自己」の表現を色でなぞらえている、とか、
「ホワイト」と「ブラック」って名前の付け方が、あるいみ叙述トリックだよね、とか。
オースターは初めてですが、これがアメリカ文学、なのかなあ。国民性とか?
ただ、オースターが読みやすいエンタメ系の作家であること、
この本が心地いい作品だったこと、は分かりましたよ。