現実と幻想の結晶。

とりあえず、読了して興奮冷めやらないので、沈静のために取り急ぎ。

なんてこったい。
久々に書籍に魂を揺さぶられた。
アクシデントでしばらく読めなかっただけに、最初から読み直したのだが、
それで余計に、心を揺さぶられた。

ビターな現実世界と、スイートな空想世界が折り重なって迫ってきて。
何かうっすら暗い、そんな冬の日本海側の曇り空のような。


しかし、苦しいのは、下の本も読んでいたからかもしれない。

なんだかんだで、笑った、泣いた、本が面白かった、
新宿2丁目の喧騒、とかそういったふわふわした部分も好きだけど、
桜庭一樹の場合、集中モードが徹底していて、書籍を書くと
ふらふらになるまで集中している。
小説家が、魂を削って、小説を書いているのだ、と認識。

散見している米澤穂信パロディ企画のギャグに笑うだけでなく、
そんなことも、考えながら、読みふける。