なに、このメタw

名探偵の掟 DVD-BOX

名探偵の掟 DVD-BOX

ドラマなので、新しいカテゴリを投入します。
たまたまついてたテレビで、ドラマをみました。

と、いうわけで。
ぼけーっとみてたわけですが。

メタ過ぎて吹いた。







ミステリの掟、といわれるものがあります。
表題の、「名探偵の掟」はこれを表していますが。

たとえば、有名なのがこれですね。

1. 犯人は小説の初めから登場している人物でなくてはならない。又、読者が疑うことの出来ないような人物が犯人であってはならない。(例、物語の記述者が犯人)
2. 探偵方法に超自然力を用いてはならない。(例、神託、読心術など)
3. 秘密の通路や秘密室を用いてはいけない。
4. 科学上未確定の毒物や、非常にむつかしい科学的説明を要する毒物を使ってはいけない。
5. 中国人を登場せしめてはいけない。(当時の欧米における人種感の反映)
6. 偶然の発見や探偵の直感によって事件を解決してはいけない。
7. 探偵自身が犯人であってはならない。
8. 読者の知らない手がかりによって解決してはいけない。
9. ワトソン役は彼自身の判断を全部読者に知らせるべきである。又、ワトソン役は一般読者よりごく僅か智力のにぶい人物がよろしい。
10. 双生児や変装による二人一役は、予め読者に双生児の存在を知らせ、又は変装者が役者などの前歴を持っていることを知らせた上でなくては、用いてはならない。

出典:はてなキーワードノックスの十戒

これに対して、徹底してそのぎりぎりを狙っていく。
そのメタさ加減に笑いすら覚えてしまうわけです。
いわゆる、「これは、本格ではない(笑)」というやつです。

と、いうか、その「本格ミステリの掟」を重々理解した上で、
そのぎりぎりアウトのところに挑戦している感じがありました。


私自体が本格をさほど意識せずに、でも「新本格」といわれるジャンルに
ある程度首を突っ込んだ読書経歴を経てきたのですが。

今日たまたま見た回だけで、いろいろと裏切る内容が出てるわけです。
DVDで出てからみたい人向けにここからは反転させます。

-少ししか登場しない、チョイ役が犯人。
ダイイング・メッセージをミスリードにコミカルに使い倒し、挙句の果てに犯人がチョイ役だったり。(→ノックスの十戒の1.に該当。)
-話と関係ないところでストーリーが終わる。
最初からまったく出てこなかった、何の伏線もない賄賂の話が最後にいきなり出てくるご都合主義。(同じく8に該当)

と。まあ、そういうわけで。
全然「やられた!」感のない透かされた感じが苦々しいけど、そのメタさ加減が笑えてしまう作品でした。

エンドロールで、原作本が講談社文庫だってわかったから*1、明日、原作本買ってこよう・・・・。

*1:基本的に金のない学生なので、文庫本しか読めませんw