失うこと、それも大量に…
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http://d.hatena.ne.jp/dynamite-ti/20080905/1220584135
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
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さて、不思議な羊のイメージを追い求める物語です。
村上春樹の「ノルウェイの森」が割りと好きなんだけど、
それは美しくも穏かな喪失があるからだと思います。
この作品では、主人公はさまざまなものを失います。
ネタばれ除外で、反転させましたよ…。
最初に、主人公は奥さんは離婚します。
そして、新しくできた彼女は、羊を探すツアーに出るものの、
途中で山小屋に残るかどうかで山を去り、
そこまでして会う努力をした友人は死に、
最後に、その物語を構築した神は死んだ。
まあ、そういうわけで。
村上春樹が面白くなってきた・・。
書く毎に、きっとストーリー性へと移行したのでしょうね。
「風の歌を聴け」は、なんとない日常でした。
「1973年のピンボール」は、若干春樹っぽい幻想的な感じで、
日常生活の中に、ストーリーじみた設定が広がってきました。
「羊を巡る冒険」のストーリー性は結構素敵です。