あやかしの、その正体

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

正月ぐらいからゆっくりと読んでいました。
風邪を引いて家の中で寝ていると、本を読むぐらいしか
健康的に過ごす術を見つけません。。。

しかし、この本分厚い。
書店で書棚から足に落としたらたぶん当たり所によっては骨折れる。

「いつかは読もうと思っていたマスターピース」シリーズ。
最初、眩暈のするような認識論的な話をしているあたりはなかなか読みづらかったけど、
なんだかんだで100ページ越えたあたりから一気に読んでしまいました。

本って厚さではないですね。

さて、ここのところ、えてして「しゃばけ」シリーズとか、
これとか、妖怪モノが多いわけですが。
そうなると、お決まりの例の言葉を吐かないといけなくなります。

本当に怖いのは人間です。
と、いうことばをしゃばけとか読むたびに私はここで吐いてきたわけですが。

本作を読んで、京極堂のその博学にでも中てられたのでしょう。

人間の狂気の一面を「人外のもの」として描いたのが
あやかし、妖怪であるのではないか、と思い始めたり。

いつの世も。人の欲は浅ましいものです。